【更新】どこで観る? テレビのある場所・もっとも良く見る場所
2009/12/19 08:45


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今調査は2008年12月19日から23日と2009年1月9日から13日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は3389人。対象年齢は15-69歳。男女比、年齢階層比は未公開。
世帯別のテレビ保有台数については先の記事で触れた通り。総務省やJNNなど複数の調査機関の結果が出ているが、直近では平均2.0-2.5台/世帯あたりのようだ。そして既存のブラウン管型テレビの台数は減り、薄型テレビが割合を増加させつつある(「台数」ではなくある・なしにおける普及率では【年齢階層別のテレビ普及率】なども参考になる)。
グルーブワークの調査結果によると、世帯保有台数が1台の場合は87%が「リビング・居間」に置かれているという結果になった。2台でも97%、3台でも96%と極めて高い値を示しており、テレビはまず「リビング・居間」がほぼ定番で間違いは無い。

↑ テレビがある場所(世帯のテレビ所有台数別)
世帯のテレビ台数が複数になると、「リビング・居間」に次いで優先順位が高いのは「回答者自身の部屋」と「回答者以外の家族の部屋」。自分の部屋か否かはともかくとして、個室に置かれるということで間違いはなさそうだ。3台目以降になると台数的にやや余裕が出てくるのか、「自分」「自分以外」の部屋それぞれの割合が7割前後を示すようになる。
中には「ダイニングキッチン」「風呂」という回答もあるが、これはあくまでも少数派。総合的に順番としてはまず「リビング・居間」、そして「家族の個室」という形で正解。
●「どこで」一番テレビを観る?
複数台テレビがある世帯では、「リビング・居間」、そして「家族の個室」の順で置かれることは分かった。それではテレビそのものはどこで一番視聴するのだろうか。複数台ある場合は観る場所を選ぶことになるわけで(リビングと個室のテレビを同時に観る、器用な人はいるまい)、「テレビ視聴」が主にどの場所で行われているのか、興味深い話ではある。

↑ もっとも良くテレビを見る場所(世帯のテレビ所有台数別)
やはり全体としては、一番設置されている場所の「リビング・居間」が一番多い。しかしながら世帯のテレビ台数が増えるにつれ「”自分の”部屋」で一番観る人の割合が増えていく。上記グラフの「テレビ設置の部屋」では「自分の部屋」と「他の家族の部屋」がほぼ同率で増加したにも関わらず、「もっとも視聴する部屋」は「自分の部屋」しか増加しない。これはテレビの視聴スタイルとして「自分の部屋にテレビが設置された場合、自室にこもってテレビを観る人が増える」ことを意味する。
なお「テレビがある場所(世帯のテレビ所有台数別)」における「自分の部屋」と「もっとも良くテレビを見る場所(世帯のテレビ所有台数別)」での「自分の部屋」を比較すると、後者は前者の約半数の値を示していることが確認できる。これは(あくまでも概算だが)「テレビを自室に備えている人は、その約半数が自室でテレビを一番良く観る」ということになる。逆にいえばテレビを自室にセットしても、約半数は引き続きリビング・居間などでテレビを一番視聴し続けるわけだ。
趣味の多種多様化やワンセグの登場、テレビコンテンツの陳腐化などにより、テレビと家庭を取り巻く環境は大きく変化を遂げようとしている。すでに【テレビを「つけている時間」と「観ている時間」の違い】でも指摘しているが、テレビの前に皆が座ってじっくりと視聴するスタイルは過去のものとなりつつある。
今後さらに地デジへの切替などを経て、テレビ周辺は大きく動いていくだろう。テレビの家庭における位置づけが変わりゆく中で、「置かれる場所」に変化は生じるのだろうか。他調査機関の調査を望みたいところだ。
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