【更新】「棚に置かれた割引券」「床に描かれた広告」どれくらい効果があるかご存じ? 米における店内販促の効果

2009/12/13 10:55

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割引券イメージ全米小売業協会(NRF)は2009年12月7日、アメリカの消費者における各種消費行動の傾向を調べた調査結果【Word of Mouth Influences Most Electronics, Apparel Purchases, According to RAMA Survey】を発表した。調査会社[Big Research社]に依頼した調査結果を元にしたもので、その中において「店内販促の効果」に関するデータが掲載されていた。今回はこれをグラフ化してみることにする。



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今調査は2009年4月29日から6月18日にかけて実施されたもので、調査対象は18歳以上の男女。調査母体数は2万2624人。

店舗内にも商品に注目してもらい、手に取ってもらうために多種多様な広告が用意されている。普段あまりにも日常的過ぎて目に留めることも無いものも多いが、一度注意深く見渡せば、その数の多さに気が付くはずだ。それらの広告の反応率について、調査した結果が次のグラフ。もっとも効果的なのは「商品サンプル」で3.5%に達していた。サンプルを手にした30人に1人は購入に結びついた結果だ。

↑ 店内販促の場所別反応率
↑ 店内販促の場所別反応率

クーポン配布器イメージ意外に効果が高いのは「棚に設置したクーポン(割引券)」。アメリカでは写真のような専用の機械でクーポンを配る場合も多いようだが、日本ではもっとシンプルにフォルダーを用意し、その中にクーポンの束を詰め込むスタイルが多い(ドラッグストアでよく見かけるはず)。やはり目の前で「限定」「さらに値引き」「手にした人だけの特典」などの要素が付加されると、購入意欲をかきたてるのだろう。

商品ラベル上の表記も意外に効果が高い。これは言い換えれば、商品のパッケージのデザインが商品販売において重要な役割を果たしていることをも示す(当然といえば当然だが)。また、店内に設置したチラシや特設のディスプレイ、そしていわゆる「会員カード」も効力を発揮していることが分かる。

年齢階層別のデータもあるが、それほど大きな差異は出ていない。

↑ 店内販促の場所別反応率(年齢階層別)
↑ 店内販促の場所別反応率(年齢階層別)

「商品ラベル上の表記」がわずかに高齢者ほど効果が大きくなるくらいで、あとは年齢の違いによる差異は無いか、少しの割合で減少していく程度。店内販促においては、世代間の格差は「それほど」気にする必要はなさそうだ。

今データはあくまでもアメリカの消費者に対して行われたものであり、日本の市場を元にしたものではないため、そのまま日本に当てはめるのは適切ではない。とはいえ、同じ人間に違いは無く、大いに役立つものであることも事実といえよう。特に「棚に設置したクーポン」の効用の高さは注目に値するものであり、日本でも検証が望まれるところではある。



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