テレビを見る子は夜ふかしです・1日3時間以上テレビを見る小1の4人に1人は「午後10時台に就寝」
2009/12/05 06:59
厚生労働省は2009年11月30日、第7回21世紀出生児縦断調査結果の概要を発表した。それによると調査母体の現在小学1年生(7歳)の子供において、登校日(平日)にテレビを見る時間と就寝時間との間には、深い関係(見る時間が長い子どもほど夜ふかしする)があることが分かった。具体的にはテレビを見ていない子供は約半数が午後9時までに就寝するのに対し、見ている子供は1/4に過ぎない。また、1日3時間以上テレビを見る子供は、約1/4が午後10時台以降に寝ると答えている(【発表リリース】)。
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今調査は2001年1月10日-17日・7月10日-17日(つまり21世紀初頭)に生まれた子供を定点観測し(各年同一客体を調査対象としている)、経年変化を継続調査して少子化対策などの企画立案や実施のための基礎資料を得ることを目的として行われているもの。今回は7回目で、7歳になった月(2008年の1月と7月)に実施された。調査方式は調査票の配布・回収共に郵送による。有効回答数は4万0598件。
調査母体の小学1年生に対し、登校日にテレビを見るか、見る場合はどれくらいの時間見ているのかについて尋ねたところ、「見る」と回答したのはほぼ100%。「見ていない」はわずか2.4%に過ぎなかった。視聴時間は「1-2時間未満」がもっとも多く、半数近くを占めている。
登校日にテレビを見ているか・見ている時間
1日は24時間しかなく、学校に通っている時間もそれなりに及ぶ。テレビを見る時間が増えれば増えるほど、他の行動に費やす時間は減ってしまう。調査母体の小学1年生たちは、テレビを見る時間を、睡眠時間を削ることでやりくりしているようだ。テレビを見る時間が長い子供ほど、就寝時間が遅くなる傾向がはっきりと表れている。
登校日にテレビを見る時間別・見た子供の就寝時間
登校日(平日)に3時間以上テレビを見る子供になると、午後9時前に寝る子供は11.3%に過ぎない。1時間未満の子供の34.7%と比べると1/3程度となる。さらに午後10時以降に就寝する割合は23.6%で約1/4。視聴時間1時間未満の子供6.3%と比べても4倍近くに達している。
テレビを見る時間別「夜ふかし」率(午後10時以降に就寝)
残念ながら今調査結果では「起床時間」「睡眠時間」のデータは無いので、夜ふかしをした子供がどれだけ眠れているかは分からない。しかし小学校の始業時間が全国でさほど変わらないことを考えれば、必然的に「朝の支度時間が忙しくなる」「睡眠時間が短くなる」のは必至といえる。
テレビを見る・見ないは子供の自由である場合が多い。とはいえ、睡眠時間が削られ、その結果健康に問題を生じてしまったり、学業がおろそかになるのでは「子供の自由」とばかりも言ってられない。「ほどほどに」とさとすのも親の役割ともいえよう。
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