幼児の習い事、男の子は「水泳」・女の子は「音楽」がトップ
2009/12/06 08:47
厚生労働省は2009年11月30日、第7回21世紀出生児縦断調査結果の概要を発表した。それによると現在小学1年生(7歳)の子供を持つ調査母体の母親において、子供に習い事をさせている割合は、保育所に通っていた子供が7割近く、幼稚園に通っていた子供では8割強に達していたことが分かった。具体的な内容としては男の子は「水泳」が、女の子は「音楽」がもっとも人気を集めている(【発表リリース】)。
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今調査は2001年1月10日-17日・7月10日-17日(つまり21世紀初頭)に生まれた子供を定点観測し(各年同一客体を調査対象としている)、経年変化を継続調査して少子化対策などの企画立案や実施のための基礎資料を得ることを目的として行われているもの。今回は7回目で、7歳になった月(2008年の1月と7月)に実施された。調査方式は調査票の配布・回収共に郵送による。有効回答数は4万0598件。
調査母体のうち以前保育所・幼稚園に通っていた子供を対象に、習い事をしていか否かを尋ねたところ、保育所通いでは67.5%・幼稚園通いでは83.5%の子供が「している」と回答した。
以前の調査における通園状況別に見た、習い事をしているか否か
保育所を選ぶか幼稚園を選ぶかは保護者の立ち位置やポリシー次第。だが、保育所の方が一般的に子供の施設での滞在時間が長いため、それだけ子供にも時間的余裕が少なくなり、習い事はしにくいという実情があるのだろう。
それでは具体的に、子供達はどのような習い事をしているのか。一部は同様の調査を行った別機関の調査結果【進学塾通い、中学生は約3割・時間も費用もかなりの負担に】などで知ることができるが、それによると英会話・英語教室が1割程度という値が出ている。今調査ではどのような結果となっただろうか。
性別にみた習い事等の種類(複数回答、性別上位10位までのみ)
男児は「水泳」がもっとも多く34.3%、次いで「サッカー」13.9%・「英会話・外国語」が11.9%。女児は「音楽」が36.0%でトップにつき、次いで「水泳」27.0%・「英会話・外国語」15.4%の順。男児が「水泳」「サッカー」、女児が「音楽」「英会話・外国語」がトップ3に入っているのは順当な結果といえる。
一方、男女ともに「水泳」「英会話・外国語」の2項目が高めなのは多少の意外性が感じられる。特に「水泳」の就学率の高さには驚き。習い事をしている男児は3人に1人、女児でも4人に1人は水泳教室に通っていることになる。確かに水泳は全身運動であることから、身体には良い面が多いことで知られている。しかし他のスポーツ関係、ましてや「英会話・外国語」や「通信教育」以上の普及率を見せているとは。
他方、かつては習い事の代名詞でもあった「そろばん」は男女共に5%未満。時代の流れといえばそれまでだが、一抹の悲しさも感じざるを得ない。
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