「人は働かないとなまけ者になる」に賛成か反対か、世界各国の考え方(最新)

2021/01/28 05:03

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2021-0120「働かざる者食うべからず」との言い回しがあるが、働かなければ食べていくことはできないのが世の中の常ではある。しかしながら中には、働かなくても食べていけるような環境に恵まれている人もいる。そのような環境下で働かないでいると、人はなまけ者になってしまうのだろうか。今回はその問題に関して、世界規模で国単位の価値観を定点観測している【World Values Survey(世界価値観調査)】から、各国の国民単位での考え方を比較していくことにする。


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今調査「World Values Survey(世界価値観調査)」に関する概要、調査要項などは先行記事の【世界各国の「新聞・雑誌」や「テレビ」への信頼度】を参照のこと。

今回確認するのは「人は働かないでいると怠惰になる」の項目について。原文では「People who don't work turn lazy」であり、老化や病気、ケガなどで働けなくなった人のことを意味しない。働くことに対してどのような考えを持つのか、国単位での考え方の違いが見えてくる結果となっている。

↑ 人は働かないと怠けものになる(強い肯定・肯定−否定・強い否定)(2017-2020年)
↑ 人は働かないと怠けものになる(強い肯定・肯定−否定・強い否定)(2017-2020年)

スウェーデンを除いてプラスであることから、少なくともスウェーデン以外は「働かないと人は怠惰になる」という意見で固まっていることは確かなようだ。

また、全般的に西洋諸国、特に医療福祉制度が整っている国の方が、値は低い感がある。とりわけスウェーデンがマイナスとなっているのが興味深い。「働かなくても怠惰にはならない」と考えている人が多いわけだが、「怠惰」は否定的に使われていることから、「別に働かなくても悪いことではないのでは」という考えが強めなのだろうか。逆に韓国が強いのは、儒教思想の表れかもしれない。

日本はといえば、ちょうど真ん中あたり。勤勉さはそれなりで高くもなく、低くもなく、と判断すればよいのだろうか。



「セーフティネット」という言葉がある。生活にしても雇用にしても「最低限度の保障をする制度」を意味するものだが、賛否両論が繰り広げられているのはご承知の通り。概念的には社会主義・共産主義の全体的システムに近いものがあるのだが、メリットとしては最低限度の保障はされ「得る」ことが挙げられる代わりに、デメリットとして労働意欲そのものが押し下げられてしまう。

要はバランスが大切だ、ということだが、その観点では比較的日本はよい立ち位置にいる気がしてならない。


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