タクシーの揺れを逆に利用したデジカメの広告
2009/11/25 07:36


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3輪タクシー「バジャイ」に撮り付けられた「Lumix」と、それを持つ人の手のプレート
「バジャイ」は小型で小回りの利くタクシーとして多くの人に、特に都市部で用いられている輸送手段。便利なのには違いないが、サスペンションの性能が良くないこと、さらにインドネシアの道路事情(舗装状態が良くない)ことも相まって、乗り心地は決して良いとはいえない。日本のタクシーと比べれば、正直「難儀する」レベル。

「バジャイ」の移動シーン。機動性の高さと、乗り心地のアレさが分かる(a bajaj ride in jakarta)。
そこで「激しい振動」のイメージが強い「バジャイ」の上部ルーフ部分に「Lumix」と、それを持つ人の手を取りつけることで、「こんなに激しい揺れでもLumixの手ぶれ補正機能なら大丈夫!」とのアピールができることになる。

「Lumix」広告を上に掲げて走る「バジャイ」。こんなに揺れてても手ぶれ補正機能で問題無し!?
ただでさえ「バジャイ」は都市部ではよく見かける交通機関なだけに、多くの人の目に留まる。単純にその「バジャイ」上に「Lumix」”だけ”を取り付ければ、「ああ、デジカメの広告ね」という印象だけで済んでしまうだろう。しかしそこに「持つ人の手」を付け加え、今まさに撮影する瞬間をイメージさせることにより、「あれだけ激しく揺れるバジャイでもぶれないのかな」と、機能についての強いインパクトを与えてくれる。

街ゆく人たちも足を止めて注目。「何アレ面白い」
ちなみにデジカメの下のプレートには社名と共に「激しい揺れでも大丈夫(画像の質を保証しますよ)」とあり、移動中の広告付き「バジャイ」を見たことがある人が後に停止しているところでその文字を確認し、「やっぱりね」とうなづける仕組み。これまで「バジャイ」を用いたこのような広告はインドネシアでは展開されてこなかっただけに、効果は抜群。一般の野外広告よりも安くつき、反応も非常によく、極めて高い費用対効果が得られたとのことである。
今回紹介した広告は、「バジャイ」の特徴と手ぶれ補正機能をアピールしたい「Lumix」の事情をうまく組み合わせた、非常に興味深いパターンといえよう。このような組み合わせはなかなか考えにくいものだが、それだけに出来あがったものの効果は抜群に違いない。
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