「今後3か月に景気はどうなる?」日本は世界で3番目の悲観的な国
2009/11/23 07:20
日本リサーチセンターは2009年11月19日、「第4回・WIN 消費者信頼感指数調査」の結果を発表した。それによると、今後3か月間における自国の経済状態の見通しについて、調査対象となった24か国の中では日本はルーマニア・アイスランドに続き「悲観的」なことが分かった。直接「悲観的な見方」をしてる人が極端に多いわけではないが、「楽観的な見方」をしている人が少なく、これが全体的な景気感を押し下げる結果となっている(【発表リリース】)。
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今調査は2009年9月から10月にかけて、UAE、オーストラリア、中国、ブラジル、カナダ、サウジアラビア、インド、韓国、アメリカ、クウェート、ロシア、オーストリア、スイス、アルゼンチン、イタリア、イギリス、フランス、メキシコ、オランダ、ブルガリア、スペイン、日本、アイスランド、ルーマニア(順不同)の24か国に対して行われたもの。調査方法・有効回答数は各国によって異なる(面接方式・電話方式・インターネット方式など、500-2052人)。
今後3か月間に、自国の経済は現在よりもどのように変化するか、「よくなる」「変わらない」「悪くなる」「分からない」のいずれか一つを選んでもらったところ、「よくなる」の値がもっとも多かったのはUAE、ついでオーストラリア・中国の順となった。
今後3か月間に、あなたの国の経済は現在よりも……
半数近い国が3割以上の「良くなる」回答を出しており、それらの国は「悪くなる」の回答が少ない傾向も見受けられる。一方、「良くなる」回答が少ない国ほど「悪くなる」回答も多くなり、心理的・周辺状況的に経済の悪化をひしひしと感じていることをうかがわせる。
日本はといえば、「良くなる」の値で限れば下から3番目、ルーマニアとアイスランドの次となる。「悪くなる」の値が比較的少なめ(34%)だが、それにしても楽観的な考えがあまりにも少なすぎる。主要各国から取り残された形となった株価低迷や、経済政策をはじめとする政治的な混乱・否定感が心理的にマイナスとなっているのだろうか。
これらの値についてDI値(良くなる:+1、悪くなる:-1として算出)のグラフを作ると、各国の状況がよりよく分かる。
今後3か月間に、あなたの国の経済は現在よりも……(DI値、良くなる:+1、悪くなる:-1)
株価的・経済指標的に回復感の見られる国においては、その国の国民もまた経済の回復を肌身に感じ、楽観的な見通しが強くなるようである。
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