1日の平均通勤時間はどれくらい? 理想は34分、現実は……
2009/11/22 09:55
不動産総合情報サービスのアットホームは2009年11月20日、通勤の実態に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、現在の平均通勤時間は片道約1時間であることが分かった。一方、理想の通勤時間は片道30分強という答えが出ており、通勤時間の長さがそれなりに苦痛となっているようすがうかがえる(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2009年11月11日から13日にかけて、携帯電話を介したインターネット経由で行われたもので、有効回答数は600人。東京・神奈川・埼玉・千葉在住で東京都内に勤め、妻と同居しているサラリーマンを対象としている。年齢階層比は20代100人・30代190人・40代190人・50代120人。地域階層は東京38.7%・神奈川24.7%・千葉15.7%・埼玉21.0%。
調査母体に対し主な通勤手段を尋ねたところ、電車がもっとも多く66.8%、次いで自動車21.3%という結果になった。それではそれらの手段を用いて、一日どれくらいの通勤時間をかけて出勤しているのだろうか。平均・片道で聞くと、平均では1時間(60分)という結果が出た。それに対し「理想の通勤時間」は平均34分と、現実は理想の2倍近い値を示していることが分かる。
通勤時間の理想と現実(平均、分、片道)
片道1時間、つまり往復で2時間。毎日2時間通勤にかけている計算。調査母体が「都内に勤め」「都内・その近隣県に在住」という条件があるとはいえ、それでもかなりハードには違いない。もっともリリースにあるように「通勤時間は自由に使える貴重な時間」とポジティブに考えることもできよう。
この「片道平均1時間」という通勤時間について、世代別・住宅様式別に尋ねると、興味深い結果が出てくる。
現在の通勤時間(平均、分、片道)(世代別・住宅様式別)
50代では持ち家の方が賃貸より通勤時間が長いのに、20-40代では逆に短くなる傾向が見られる。20代と50代を比べると、実に15分もの差が生じている。これはリリースでも指摘されているように「不動産市場の下落で『職場(都内)に近い優良物件を若年層が安価で手に入れることができるようになった』から」ではないかと思われる。
【世界の理想的な通勤時間は「30分から1時間」】にもあるが世界的に見ても通勤時間は30-1時間程度が望ましいとされている。その観点では、今調査母体の平均通勤時間はギリギリセーフというところだろう。不動産市場の低迷は、通勤時間という点に限れば、プラスに働いているのかもしれない。
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