夢や人生に影響を与えたアニメやマンガ、中堅層がトップに挙げたものは!?

2009/11/17 05:35

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アニメを見る子供イメージ栄光ゼミナールは2009年11月16日、「あなたとあなたの子供の夢」に関する調査結果を発表した。それによると調査母体の中堅既婚男女にとって自分の夢や人生にもっとも大きな影響を与えたアニメ・マンガは、1970年代放送開始の作品は「まんが日本昔話」、1980年代のは「タッチ」であることが分かった。男女差がかなり大きい作品もあれば、ほとんど差がないものもあり、該当世代の趣味趣向と共に作品毎の特性を知ることができる(【発表リリース】)。



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今調査は2009年10月16日から19日にかけて、携帯電話のインターネット経由でネットエイジアによって行われたもので、有効回答数は1000。調査対象を小学生の子供を持つ保護者で、年齢を35歳-45歳の男女に限定しており、男女比は1対1。年齢階層比は35-39歳・40-45歳で均等割り当て。

調査母体の年齢を考えると、1970-1980年はちょうど自分自身が自分の子供(小学生)くらいだったころに該当する。その時期に、自分の夢や人生に与えたアニメ・マンガを尋ねたところ、1970年代に放送開始の作品では「まんが日本昔話」、1980年代放送開始作品では「タッチ」が一番得票数の高い結果となった。

1970年代放送開始アニメ/マンガで夢や人生に影響を与えたもの(複数回答、上位10位(10位が同一数なので11作品))
1970年代放送開始アニメ/マンガで夢や人生に影響を与えたもの(複数回答、上位10位(10位が同一数なので11作品))

1980年代放送開始アニメ/マンガで夢や人生に影響を与えたもの(複数回答、上位10位)
1980年代放送開始アニメ/マンガで夢や人生に影響を与えたもの(複数回答、上位10位)

全体的に見ると、まず1970年代の上位陣には「世界名作劇場」の作品が多く顔を見せているのが分かる。具体的には「アルプスの少女ハイジ」「フランダースの犬」「母をたずねて三千里」の3本だが、男女別では男性よりも女性受けの方が良いようだ。

また、作画レベルがこの10年間で飛躍的に進歩したイメージも強く、実際1970年代の作品と1980年代の作品を比べると、前者はいかにも「昔のアニメ」風なところがあるが、後者は比較的「今のアニメ」に近い雰囲気を持つ作品も多い。

もう少し細かくデータを見ていくと、1970年代作品は「世界名作劇場」以外にも、いわゆる「シリーズもの」作品が多く見受けられる。単発モノといえば「キャンディキャンディ」や「一休さん」くらいだろうか。人気が出て結果的にシリーズものになった場合もあるだろうが、1980年代(以降)との作品構成の違いが見てとれる。

「タッチ」「ドラえもん」
「風の谷のナウシカ」は
男女共に「強い影響」を
与えている
当然だが男女別の差異が激しい作品が多く、例えば「キャンディキャンディ」は男性が6.2%なのに対し女性は44.6%。7倍強の違いを見せている(女性の半数近くは「キャンディキャンディ」に影響を受けたということだ)。また、先日までお台場に原寸大モデルが展示されていた「機動戦士ガンダム」は男性が4割近く・女性が1割強。同展示場に男性の姿が多かったのも理解できよう。

男女差が大きい作品が多数を占める中で、男女ともに高い支持を集めている作品もいくつか確認できる。1980年代の「タッチ」や「風の谷のナウシカ」、1970年代の「ドラえもん」などが該当する。これらの作品は(「タッチ」は別にしても)今でも何度となく放映されている・放映中のものであり、性別をこえて深い敬愛を受けた・影響を与えた作品は、長きに渡り受け入れられ続ける可能性を示唆している。

またリリースでも指摘されているのだが、上位10位で区切った作品群の同意率を見れば分かるように、全般的に1970年代の方が1980年代よりも数字が大きい(=影響が大きい)。ビジュアル技術的にはむしろ前述したように1980年代の方が優れた作品が多いのだが、それが与える印象・影響と必ずしも比例するわけではないという感がある(「幼い時に見たから印象が強いのでは?」という意見もあるが、調査母体の年齢は10年の幅があるので、必ずしもそうとは言い切れない。むしろ「視聴されたか否か」レベルで考えれば、1980年代の方が有利なはずだ)。

ノスタルジックな気分に浸る云々は別として、少なくとも調査母体においては、1970年代のアニメには何か「光る」ものがあるように見えたのかもしれない。



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