自動車を運転している気分にさせてくれる手さげ袋
2009/11/09 07:27
以前【思わず足を留めて見返したくなる手さげ袋たち】で、デザイン性に優れた手さげ袋の数々を紹介した。普段から使い慣れているシンプルな手さげ袋も、ちょっとした発想と工夫で素晴らしい告知媒体となりうるというものだ。今回紹介するのもその類の一つ。手さげ……というより肩掛け袋として頻繁に使われる特性を活かし、デザインの工夫で周囲の人に「ああ、なるほど!」との印象を与える、素晴らしいアイディアである。
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Volkswagen Golf GTIの実車
これは先日開催されたパリのモーターショーで展開された、Volkswagen社の宣伝用手さげ袋。会場の入り口でこの袋を来場者全員に配り、使ってもらうように催促。利用者はショーの中で配られるさまざまな小物やパンフレットをこの袋に入れていくうちに、その重さから肩に背負うようになり、写真のような「まるでGolf GTIに乗り、肩を乗り出しているような情景」を演出することになる。子供が見たら指をさして「あの人、車に乗ってるみたい」と喜ぶことだろう。
結果として多くの人の注目がVolkswagen Golf GTIに集まり、Volkswagen社のブースは大繁盛。昨年と比べ多くの来場者を確保することができたという。さらにこの手さげ袋のデザインが気に入ったのか、少なからぬ人は袋をそのままモーターショーの閉会後も利用し、さらにブランドの告知効果が高まったとのこと。
先の記事【思わず足を留めて見返したくなる手さげ袋たち】で、日本でもいくつかのイベント(例えば東京ゲームショー)で、自社ブランドをアピールするための大きな手さげ袋を会場内で配り、お客に利用してもらうだけでブランド力を高める工夫を各社が行っていることについて触れた。今件もその考えに基づいたものだが、肩掛けとして使ってもらうことにより「宣伝したい対象物を実際に利用しているように見える」さらにはそれを見た周辺の人が「あ!なるほど」と驚き、納得させてくれるという強い「気づき」を与える点で、非常に優れている。
手さげにしても肩掛けにしても、似たような状況を想像させる商品はなかなかないため、似たようなコンセプトを用いることは難しい。だからこそこの発想が出来たVolkswagen社(の広告を受注したAGENCE.V.社)のセンスには脱帽せざるを得ないといえよう。
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