意外に便利なネットスーパー、でも利用しないその理由は?
2009/11/04 07:26
マイボイスコムは2009年10月23日、ネットスーパーの利用に関する調査結果を発表した。それによると、調査母体のうちネットスーパーを利用しない人において、利用しない最大の理由は「送料がかかる」であることが分かった。非利用者の4割近くが送料を使わない理由に挙げている。一般のネットショップ同様、ネットスーパーでも送料は大きなハードルとして立ちはだかっていることに間違いは無いようだ(【発表リリース】)。
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今調査は2009年10月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3536人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代32%・40代31%・50歳以上22%など。
「ネットスーパー」とは実店舗が存在するスーパーマーケットが、ウェブサイト上でも注文を受け、生鮮食品などの商品を個人宅まで配送するサービス。いわばスーパーのネットショップ版で、イトーヨーカドー・イオン・西友など大手スーパーの多くが仕組みを導入している。【少々割高でも便利、「ネットスーパーを使いたい」6割近くとの調査結果】でも触れたが、ネットスーパーは近所にスーパーが無い人はもちろんのこと、病気や怪我などで外出が難しい場合、さらにおコメや飲料水などかさばるものをまとめて購入したい場合、当日中(早い場合)に自宅まで届けてくれるということもあり、非常にありがたいサービスといえる。実際今調査でもメリットのトップには「重いもの・かさばるものを届けてくれる」がついている。
それでは逆に、利用したことが無い人(調査母体中87.7%)は、どのような理由があって利用しないのだろうか。複数回答で尋ねたところ、トップには「送料がかかる」がついた。「実物を手にとって確かめられない」という、本来のネットによる売買のデメリットよりも、「送料がかかるのがイヤ」という金銭的な意見が強いことになる。
ネットスーパーを利用しない理由(利用しない人限定、複数回答)
以前【アスクルが意外にあなどれない件について】でも触れたが、ネットスーパー以外のインターネットモール・ネット通販サイトでも、送料・手数料は非常に大きな問題としてクローズアップされる。「安く手に入る」のがメリットのはずのネットスーパーで、(理由は理解できるものの)手数料がかかってしまったのでは、結局自分で足を運んだ方が安くなってしまうからだ。ネットスーパーでも「重い物を運んでくれる」「雨の日でも気にせず買い物ができる」というメリットがあるにしても、「高くつくのはイヤ」といお金の問題が前面に押し出されてしまう。
ネットスーパーでは基本的に独自の流通網を用いているが、アマゾンやアスクルなどのように「一定金額以上なら送料無料」というサービスを導入するのは難しい。送料を無料にできるほど大規模なシステムは構築されていないからだ(1つのスーパーマーケットでは難しい)。スーパー側がこの「最大のハードル」をお客側にクリアさせるには、例えば送料分・利用金額分・利用回数分に応じてポイントが発行され、そのポイントを貯めるとプレゼントがもらえる・割引を受けられるようにするなど、「送料がかかってもお買い得」「送料を使えば使うなりのメリットがある」という印象を持たせる必要があるだろう。
また、上位項目の多くに、ネットスーパーのウェブサイト上での利便性の問題があるのも気になるところ。お金が関わる問題なだけに、あまりシンプルにし過ぎるのも困りものだが、「初心者が利用する」ということを前提に操作系の再検討をしなければならないかもしれない。
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