進学塾通い、中学生は約3割・時間も費用もかなりの負担に

2009/11/01 08:21

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学習塾イメージ【ベネッセコーポレーション(9783)】は2009年10月27日、「学校外教育活動に関する調査」の調査結果を発表した。それによると調査母体(子供が3歳-高校2年生)においては、学校外における塾などの子供の教室学習活動教育活動では、「進学塾(受験勉強用)」がもっとも利用されていることが分かった。ただし進学塾については、月額費用・週当たりの利用時間も共にトップであり、保護者・子供共に大きな負担になっているのも見て取れる(【発表資料ページ】)。



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今調査は2009年3月下旬にインターネット経由で、1991年度-2005年度生まれの子供(3歳-高校2年生)を持つ母親に対して行われたもので、有効回答数は1030人。子供の性別は男女1対1。データを見るにあたっては、高校3年生の子供は対象外であることに注意しなければならない。

進学塾やそろばん、習字など、学校外の教育活動のうち、いわゆる「教室学習活動」について、それぞれの選択肢の項目を利用しているか否かなどについて尋ねたところ、調査母体全体では「進学塾」の活動率(利用率)がもっとも多く、12.6%を占めた。次いで「英会話・英語教室」が12.1%を占めており、この2教室がメジャーどころということになる。

子供の教室学習活動・活動率(調査母体全体)
子供の教室学習活動・活動率(調査母体全体)

第三位も「補習塾」と勉強関連の教室がつき、ようやく第四位で芸術系ともいえる教室活動の「習字・硬筆」が入る。かつては多くの人が利用した「そろばん教室」は4.2%でしかなく、やや寂しい感もある。

利用率はこのような順だが、平均の月額費用や現場で活動する子供たちの平均活動時間はどれくらいだろうか。それぞれ活動率順に並べたのが次のグラフ。上のグラフと比べながら見てほしい。

平均月額費用(活動率順、円)
平均月額費用(活動率順、円)

1週当たり平均時間(活動率順、分)
1週当たり平均時間(活動率順、分)

学習塾は利用率もトップだが、費用も時間も同様にトップを占めている。これらは「利用者における」平均値であるから(活動率で均してはいない)、各塾の相場を知ると共に、保護者や子供の負担を推し量ることができる。直に勉強を教える進学系の塾はやはり費用も負担も高いようである。一方、英語教室は利用度ではナンバーツーだが、費用も時間も少なめ。この手軽さと実用性の高さ(受験にも将来にも役立ちそう)が、受けているのかもしれない。

最後に、せっかくなので活動率上位3教室について、学校階層別にグラフ化してみることにした。

教室学習活動率(上位三位・学校階層別)
教室学習活動率(上位三位・学校階層別)

「小さなころから英会話」という話はよく聞くが、その実情がデータにもよくあらわれている。というより、むしろ小さい頃の方が英会話教室の利用度が高い。

一方、中高生になるにつれて進学塾・補習塾の利用度は高まるが、今データでは「中学生>>高校生」という図式になっている。これは冒頭でも触れているように、今調査の対象が高校2年生までとなっているため。高校3年生を含むとなれば、補習塾はともかく進学塾の割合はグンと伸びるに違いない。

また、このデータからは「中学生の3割は進学塾通い」「小学生でも1割は進学塾に通っている」という実情を示している。自分のイメージと比べて多いか少ないか、それは個々の判断にお任せするとしよう。



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