「去年よりゆとりっぽい」人事担当が感じる就職活動者への「ゆとり世代」感は5割超え

2009/10/24 10:02

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ゆとり世代イメージ楽天リサーチは2009年10月23日、人事担当者を対象にした2011年度新卒採用に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、2011年度新卒の就職活動者に対しいわゆる「ゆとり世代」を感じている人は5割を超えていることが分かった。そうで無い人が2割に留まったところを見ると、多くの人事担当が「ゆとり世代」を実感していることが確認できる(『発表リリース』)。



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今調査は2009年10月9日から13日にかけて20-59歳の人事担当者に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は800人。

教育課程・方針の変更により、一時期大規模に「ゆとり」を優先する教育が実施されたものの、その方針に色々と問題があり、結果として「伸び伸びと育つ」子供がいる一方で主体性の無い、覇気の無い子供が多数育つことになった。これを総して「ゆとり世代」と呼んでいるが、その「ゆとり世代」が2010年卒より就職活動を開始している。今年は2年目に該当することになるが、人事担当側ではどのように感じているだろうか。

択一で尋ねたところ、昨年よりさらに「ゆとり世代」を感じる傾向が就職活動者に見られたと回答する人事担当が過半数を超えていた。

2010年卒より「ゆとり世代」を感じたか
2010年卒より「ゆとり世代」を感じたか

●具体的意見(一部)
・欠勤の連絡を親がしてくる。
・採用後、上司の指導に耐えられず退職するものが目立つ。
・面接のときの応答内容で、自分で育つという意思よりも、どのようにして育ててもらえますか?との質問が多かったこと。
・覇気、ハングリー精神がない。
・思考力にかける点、論理的に説明する話力などでこれまでより劣る点など。
・義務は果たさなくても主張だけはする。
・「どこに就職したら良いのか教えてほしい。」と言う人が多い。
・仕事とプライベートをきっちり分けており、プライベートを優先する傾向がある。
・特に大勢でと一緒に何かをやり遂げる、といったエピソードが非常に少ない。

これが単年度のみの意見なら「どこの人事も毎年新卒者に求める声は同じなんだよな」で済むのだが、「去年と比較して」の要素が含まれていることを考えると単に新人全体の一般論として済ますわけにはいかない。

「ゆとり世代」当人からすれば、一部の教育論者の扇動に近い形で始まった「ゆとり教育」に責があり、自分たちはとばっちりを受けているだけ、という認識もあるに違いない。しかし就職活動においては、そのような社会論までは考慮してくれない。就職そのものへの価値観は別として、就職し、勤めあげたいという意欲があるのなら、人事担当が指摘している「総括的な意見」に注目し、少しでも治していく努力をした方がよいだろう。



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