マトリックスのような逃走劇を見せるネズミが活躍するチーズの広告
2009/10/20 05:06
実際にはそんな情景はありえない・起きえないのだが、テレビや映画スクリーンの画面に映し出された「シーン」、特にスローモーションに思わずくぎ付けとなり、見入ってしまう経験は誰にもあるはず。いわゆる「手に汗握る瞬間」というものだが、そのような演出を用いるのも上手い広告手法の一つ。今回紹介するチーズの広告もその類で、使用言語の英語は分からなくとも「おおっ」と注目し驚きの声をあげてしまうこと掛け値なしの作品だ。
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KerryFood社のLowLowチーズのテレビCM。
過剰すぎるほどのネズミの罠(ばね式)の山をも潜り抜け、一匹のネズミがLowLowチーズにありつこうとしている。数口、口に含んだところでお盆のバランスが崩れ、それと共に「均衡状態にあった罠たち」が一斉に作動。まるで映画「マトリックス」のワンシーンのようなスローモーションの中をネズミが逃げていく。そして自分の巣穴近くにたどり着くと……という内容。後半部分の「作動する罠と、それらを巧みに回避するネズミ」の描写が逸品で、ついつい見入ってしまう。
この動画はイギリスの食品グループLerryFood社のチーズブランド【LowLowCheese】を宣伝するためのもの。公式サイトを見ればお分かりのように、数々の罠を潜り抜けてでもネズミ(チーズが大好き!)が飛びつきたくなるような味を誇るチーズであることを商品イメージとしている。
少々オーバーなアクションについ目が留まり、注目にさせられてしまう人も多いだろう。そしてアクションシーンの終焉で、気持ちがやや落ち着いたところにオチを見せられて「ああ、そこまで夢中になれるほどのチーズなのね」と「観客」こと視聴者の心に商品名を深く刻み込ませる。時間にすると40秒ほどでしかないが、深く印象に残るという点でも成功の部類に入る広告といえよう。
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