他の店が閉店すると宣伝できるマクドナルドのシャレた広告

2009/10/16 17:30

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マクドナルドのシャレた広告イメージ[マクドナルド(2702)]の多くの店舗では24時間営業を実施しており、深夜に働く人や帰宅が遅くなった人、終電を逃してしまった人など多くの人の憩いの場。その営業スタイルはマクドナルド自身にとっては、大変大きな強みとなる。それをアピールするユニークな広告は以前【みるみる楽しくなるマクドナルドの広告たち】の「あくびをする男性」でも紹介したが、これとはまた別の発想で「なるほど」と思わせる24時間営業を知らしめる広告が【ADS of THE WORLD】にて紹介されていた。今回はこれをチェックしてみることにしよう。



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見た目はごく普通のファストフード系レストラン。これが閉店時間になると……
見た目はごく普通のファストフード系レストラン。これが閉店時間になると……

あれ? シャッターにはあのドナルドが。
あれ? シャッターにはあのドナルドが。

そして普通のレストランの閉店時間に閉じられるシャッターには「こんな時間でもマクドナルドは24時間営業していますよ」という宣伝がお披露目される。
そして普通のレストランの閉店時間に閉じられるシャッターには「こんな時間でもマクドナルドは24時間営業していますよ」という宣伝がお披露目される。

写真を見れば大体流れがつかめると思うが、これはマクドナルドが深夜営業もしていることをアピールするため、他店舗(マクドナルド以外のレストラン)のシャッターに設置した宣伝広告(タイのバンコクで展開されている。よく見るとドナルドが手をあわせているのが分かる)。「今は深夜だからこの店は閉じているけど、マクドナルドなら大丈夫」とばかりに、マクドナルドの24時間営業を宣伝している。

このシャッター広告を見る人は基本的に深夜、元々の店舗が閉店している時にその場所を通る人。行動時間帯的にはその店の常連客にはなりにくいので、マクドナルドにお客を「食われる」可能性はほとんどない。しかも当然、他店舗の宣伝をしているわけだから、それなりの広告料がシャッターの持ち主の店舗に転がり込む。

シャッター広告の設置も簡単。あらかじめ用意してあるフィルムシートを既存のシャッターに貼りつけるだけ。
シャッター広告の設置も簡単。あらかじめ用意してあるフィルムシートを既存のシャッターに貼りつけるだけ。

普段はただ閉じているだけの、1円も稼がないシャッターが、元店舗にとってお金を稼ぐ看板として役に立つ。しかも同じ飲食店というライバルとはいえ、客層が重なることはほとんど無いから、お客が減るリスクも最小限に留められる。注意しなければならない点と言えば、この店舗はお昼に休むことを極力避けねばならないこと。もしお昼に休んでしまうと、昼に来店する人たちもマクドナルドに取られてしまう(笑)。

それはともかくとして、普段は何の飾りっけもない「使わない時に使うもの」をうまく活用する(クイズのような話だが、「お店を」使わない時に使う「もの(シャッター)」という意味)だけでなく、シャッターの持ち主である他店舗が喜んで設置しそうなやり方で、他店舗の機会損失を自分のところに誘導するあたりは、真に見事。まさに発想の転換の勝利といえよう。



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