先生が「生徒に一斉連絡、何を使おう!?」現在はパンフや電話連絡網、今後はメールなどネットを希望
2009/10/16 07:11
gooリサーチを運営するNTTレゾナントは2009年10月15日、私立中学校・高等学校を対象にしたインフルエンザ発生時の連絡手段に関する緊急アンケート調査の結果を発表した。それによると、調査母体の学校において、現時点で日常的な保護者への情報伝達手段としてもっとも多く用いられているものは「生徒経由での手渡しの配布物」であることが分かった。一方、今後利用したい手段としては「パソコンや携帯電話に対する一斉メールのシステム」「任意の範囲に対して先生が一斉メッセージを送れる双方向連絡の仕組み」が上位についており、情報伝達のデジタル・インターネット化が求められていることが明らかにされた(【発表リリース】)。
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今調査は2009年10月1日から8日にかけて全国の私立中学校・高等学校に対し調査票を郵送で送信し、記入後FAXで返信してもらう方式で行ったもので、有効回答数は220校。中学校5.5%・高等学校59.5%・中高一貫校など35.5%。なお各設問集計は、不明・無回答を除外した回投票で集計されている。
新型も含むインフルエンザ流行時における連絡をはじめとした、各種情報を教員が生徒の保護者に向けて伝えたい場合、どのような手段が用いられるだろうか。現行ではいわゆる「学級便り」のような「生徒を通じての配布物」がもっとも多く2/3を占めていた。次いで「学校のウェブサイトへの掲載」が6割で、昔ながらの手法・新世代の手法が仲良く上位についている。
日常的な保護者への情報伝達として現在利用/今後利用したい手段(複数回答)
「電話連絡網」「担任によるクラス全家庭への個別電話」など、旧来の・確実に相手の情報受信を確認できる手法が上位についており、個別への情報伝達は昔ながらの手法が主流である事が分かる。
一方、「今後利用したい手段」としては、「システムによる携帯・パソコンへのメッセージの全校一斉配信」「個人・クラス・全校など先生が任意の範囲でメッセージを送ることができる双方向連絡」が上位についている。これは「今現在利用していない・できない」ことの裏返しにもなるが、それだけこれらの手法への要望が強いことが分かる。
「システムによる携帯・パソコンへのメッセージの全校一斉配信」はメールマガジンのような仕組み、「個人・クラス・全校など先生が任意の範囲でメッセージを送ることができる双方向連絡」は登録者の区分分けを行え、配信元を特定人物(先生)に限ることができるメーリングリストなどで対応できるだろう。
とはいえ、メールアドレスを持っていない家庭への対応をどうするか、個人情報の管理の問題、さらにはメールを送信しても相手がちゃんと受信・購読したかの確認が出来ないことなど、問題点も少なくない。これらの問題点を解決し、情報伝達をよりスマートにしていくためには、いわゆる生徒間・保護者間におけるデジタル・デバイド(IT技術の取得・活用ができる、できないによる格差)を出来るだけ小さくするような工夫を、今後学校側は求められるものと思われる。
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