【更新】シニア層の資産運用トップ3は「株式取引」「投資信託」「個人年金」
2009/10/12 08:01
クロスマーケティングは2009年4月13日、シニア層(高齢層)の資産調査の結果を発表した。それによると調査母体においては、本人や配偶者が行っている資産運用の形式でもっとも多数の人が手がけていたものは「株式取引」だった。次いで「投資信託」「個人年金」の順になっている。一方「資産運用をしていない」という回答も3割ほど見られ、資産総額が500万円未満の人では6割近くに及んでいるのが分かる([発表リリース、PDF])。
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今調査は2009年3月18日から19日の間にインターネット経由で50-64歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1200人。男女比は1対1で、年齢階層比は50-54歳・55-59歳・60-64歳で均等割り当て。
少しでも手持ちの資産を増やすため、様々な方面へ投資をする「資産運用」について、どのような手法を用いているか複数回答で尋ねたところ、もっとも多い回答項目は「株式取引」だった。全体では34.2%の人が実施していると回答している。
現在お宅で利用されている資産運用について当てはまるもの(自身、配偶者)(複数回答)(上位5位+α)
次いで「投資信託」が4人に1人、「個人年金」がほぼ5人に1人の割合となっている。意外なのは「外貨預金」で10人に1人もの人が実施している。
一方、「資産運用をしていない」という回答も3割ほどいる。質問の性質からして銀行への預貯金は選択から除かれているとしても、これらの人は資産運用はまったくノータッチということになる。
【日米の家計資産推移】のデータを見ても、家計全体の資産の半分以上が現金・預金な日本の家計ではありうる値だが、それにしても少々多い気もする。その疑問をある程度解決してくれるのが、次の「総資産階層別」のグラフ。「資産運用していない」人の多くは、資産そのものが少額でそこまで手が回らないことが分かる。
現在お宅で利用されている資産運用について当てはまるもの(自身、配偶者)(複数回答)(上位5位+α)(総資産階層別)
例えば「株式取引」では500-2500万円の層では46.4%、2500万円以上の層では59.8%の人が手掛けている。しかし500万円未満の層ではわずかに13.7%でしかない。さらに「資産運用をしていない」人は、500万円未満の層では実に6割近い58.4%にも達している。
「投資は余剰資金で」「命金には手をつけるな」という投資の格言がある。その観点からすれば、今件データにおける「資産運用をしていない」層の判断は正しいといえるかもしれない。ただ、別項目の記事【シニア層の資産調査結果】を見る限りでは3割前後に達する「資産総額500万円未満」の層においても、もう少し何とかならないものかと考えるのは、当方だけだろうか。
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