人の集まり具合が見る見る分かる地図
2009/10/08 11:58
先日ある海外サイトを巡回した際に、非常に奇妙で興味深い地図が目に留まった。どうやら人口の多い少ないで面積を伸縮させ、通常の世界地図を変形させたもののようなのだが、出展がどこにも書いておらず、難儀していた。ところが先日、【takのアメブロ】でその元スースの紹介が行われており、それがイギリス中部にあるSheffield大学のDorling氏とアメリカのMichigan大学のHennig氏によって作成された【Worldmapper Population Atlas】であることが判明した。元々色々な視点から世界地図を生成する【WORLD MAPPER】の1機能なのだが、非常に興味深いので当サイトでもチェックを入れてみることにする。
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普通の世界地図を元に、人口が密集する地域ほど面積を大きくする方式で修正を加えた世界地図
各種元画像はおおもとのサイトで確認して欲しいが、トップ画面にある「普通の」世界地図で任意の国・地域をクリックすると、その地域内の各エリア毎に人口密集度で修正された地図が表示される(つまり面積大=人口多)。世界全体ではユーラシア大陸、特にインドと中国が単独国家としては人口が多く、日本は実際の面積と比すると人口がかなり多いことが分かる。また、国の詳細を見ると、例えば日本は東京・大阪地域に、中国は東部湾岸地域に、ロシアはヨーロッパ方面に人口が集中しているのが見て取れる。
上から日本、中国、ロシア、イギリスの地図
拡大した地図では、本来の(面積での)地図が灰色の背景として描かれており、人口密集の度合いを再確認できる。実際の面積が広く人口が少ない場合、背景の灰色が目立つ地図が生成されるわけだ。
直接何かの資料として役立つ、ということは考えにくいが、感覚的に人口の隔たりを知るにはもってこいの地図といえよう。
なお「WORLD MAPPER」自身ではこの考え方を応用し、例えば「一日の手取り分布と人口区分地図」(国別の「1日50-100ドルの収入を得ている人の数」を、その数に比した面積であらわした世界地図)など、さまざまな「見た目で状況が手に取るように分かる」地図をいくつも掲載している。機会があれば当サイトの主旨にマッチしたものを紹介することもあるだろう。
(c) Copyright 2006 SASI Group (University of Sheffield) and Mark Newman (University of Michigan).
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