【更新】「どこでも通用」「公正価格」「長期価値」が金の魅力。それでは不安は……?
2009/10/03 09:25
田中貴金属は2009年10月1日、投資に関する意識調査の結果を発表した。それによると調査母体においては、金(ゴールド)の投資について良いと思う点でもっとも多くの人が同意を示した項目は「世界どこでも通用する」で、約4割に達していた。その他上位には「世界中で公平価格」「長期間の価値維持」などがついている。一方で不安な点は「価格変動が大きそう」が約4割を確保しトップについた。昨今の金価格の乱高下報道を何度も見聞きし、金価格の変動の激しさに対する不安が大きいようだ([発表リリース])。
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今調査は2009年7月15日から8月6日にかけて、訪問面接形式により20-69歳の男女500人に対して行われたもので、有効回答数は500人。男女比は1対1、年齢階層比は非公開。
貴金属の中ではもっとも投資対象としてイメージされやすい金(ゴールド)だが、今調査では「今後購入してみたい金融商品」の第三位(トップは預貯金、第二位は株式)についている。それでは金の魅力、言い換えれば金の投資について良いと思う点はどこにあるのだろうか。複数回答で選択肢から選んでもらったところ、トップについたのは「世界どこでも通用する」で41.0%を占めた。
金の投資についてよいと思う点(複数回答)
第二位の「世界で公平な価格で取引される」、第三位の「長期間価値を保つことができる」も合わせ、金の「希少価値に対する安心感」に多く人が投資対象としての魅力を感じているようだ。
一方で金の投資に関する不安点としては、「価格変動が大きそう」が40.4%でトップについた。
金の投資について不安な点(複数回答)
金価格はいわゆる「サブプライムローンショック」以降の金融(工学)危機に連なる景気後退時期において、資源価格の高騰と共に上昇を続けている。そして原油など他の資源価格が下落を見せる中、唯一価格が安定高騰している金融商品でもある。ただしその過程で大きく値を動かしたのには違いなく、それがトップの「価格変動が大きそう」の数字を押し上げたのだろう。
第二位以降は金(ゴールド)そのものよりも、金取引を取り巻く環境がまだ整っていないことをうかがわせるような項目が上位についている。言い換えれば業界に対する不安・不信感の表れ、ともいえる。株式投資や不動産投資と比べればマイナーで、取り扱い店舗も目立たないため、「なんだか不安」「悪いことをする業者ばかり耳にする」といった気持ちが渦巻いてしまうのも理解できなくは無い。
もっともこれらの項目のほとんどは、信頼のおける業者を選ぶことで解決できるものばかり。興味がある人は、名を知られた有名な企業、あるいはその子会社が運営している業者に資料を請求し、仕組みを調べてみることをお勧めする。
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