【更新】アメリカ今年上半期広告費、全体ではマイナス15.4%

2009/09/30 07:41

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マイナス傾向を見せるグラフイメージニールセン・カンパニー合同会社は2009年9月29日、アメリカにおける2009年上半期の広告費用に関する動向のレポートを発表した。それによると同期の広告費用が対前年同期比で15.4%減少したことが分かった。メディア別ではケーブルテレビが横ばい、あるいは微妙な伸びを示している一方、紙媒体の多くは大きな減少幅を見せている([発表リリース])。



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ニールセン社の速報値によるとアメリカの2009年上半期における広告費用は569億ドル。前年同期比で103億ドルの減少を見せているとのこと。

リリースによる媒体別広告費用の前年同期比は次の通り。

2009年上半期アメリカメディア別広告費用対前年同期増加率(「スポットテレビ市場」はテレビスポット広告を意味すると思われる)
2009年上半期アメリカメディア別広告費用対前年同期増加率(「スポットテレビ市場」はテレビスポット広告を意味すると思われる)

数少ない伸びを示しているメディアはケーブルテレビとスペイン語ケーブルテレビ。インターネット広告費ですらわずかだがマイナスとなっている(ただし検索広告や成果主義のキャンペーン広告などは含まれないので、全体としてはもう少しプラスになるかもしれない)。また【アメリカで 大いに流行る クーポンは 紙ではなくて デジタル形式】でも触れた「新聞の折込広告のクーポン」は、景気後退期を迎えてニーズが増え、減少幅を最小限に留めているようだ。

一方で新聞をはじめとする紙媒体の広告費の減少率は非常に大きなものとなっている。地域密着型で生活に身近な地方新聞はまだ減少率が少なめだが、全国紙(新聞)、全国誌(雑誌)はもちろん、スピード感でとても地方紙にはかなわない地方誌(雑誌)などの減少率が著しい。

各媒体はそれ自身のセールスはもちろんだが、財務的には広告費に支えられている面も大きい。その事実を考慮すると、昨今のアメリカのメディアにおいて紙媒体、特に新聞社が苦戦を続けているのも理解できよう。



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