ひと泳ぎで地球温暖化対策をしたくなるプール
2009/09/15 05:14
二酸化炭素排出により地球の温暖化が進むと、各地の氷が溶け出して海水面が上昇、沿岸部の各都市が水没してしまうのではないかという懸念がある。実際にインド洋のモルディブは自国そのものが水没して無くなってしまう可能性があることから、世界各国に温暖化防止を訴えかけていることでも名を知られている。温暖化による海面上昇の学説が正しいか否かは別として、その「温暖化防止」を訴えかける効果的な広告を配したプールが、先の記事【「世界で一番混雑している波のプール」と紹介されたプールとは!?】と同じ元記事【ODDEE.com】に掲載されていた。
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プールの底に描かれた摩天楼。このプールで泳ぐ人は水没した都市を想像し……
立ち並ぶビル群が、やや俯瞰のかかった角度で撮影された写真。その写真をプールの底面に貼ることで、泳いでいる本人はもちろん、周囲でプールを眺めている人も、海面上昇で水没してしまった摩天楼を目にしている錯覚にとらわれる。
その情景はダム建設で水没した山間部の町並み、あるいは海中で発見される古代の都市群の名残、そして『ウォーターワールド』などのSF映画の1シーンにすら見えてくる。近代文明のすべてを飲み込む海、「そんなことがあるわけ無い」と思うかもしれない。しかし地球温暖化によって海面上昇が現実のものとなれば、現実のものとなりうるのだ……という警告を発している。
プールの端のロゴを見ればお分かりの通り、このプールの広告は何かと話題を呼んでいる金融グループHSBCがインドに展開したもので、「地球温暖化の危険性を啓蒙するために設置した」と説明されている。子供は何も分からずに無邪気になって泳ぐか、足がつかないと勘違いして怖がるだろう。しかし連想力のある大人なら、色々と考えを巡らし、環境に対する想いを新たにするはずだ。
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